<男子>スペイン代表を徹底分析! Vol.4 ピックアッププレイヤー編

来年の東京オリンピックにおける日本の対戦相手を紹介していく企画「メトロアナリストレポート ~ホッケーを10倍楽しむ!オリンピック出場チームを徹底分析!!」を進行中です。

男子スペイン代表の分析も最終回。今回は特に注目してほしい選手をプレーシーンを交えてご紹介していきます。

男子スペインを徹底分析! 記事一覧

#13 アレグレ 選手に注目!!

男子スペイン代表の注目選手は、ベテランMFのアレグレ選手です。
多くの国際試合に出場し、現在272試合の出場経験を有する彼は、オリンピックに4度(アテネ・北京・ロンドン・リオ)出場し、北京五輪では銀メダルを獲得、その他にも欧州選手権やチャンピオンズトロフィーでメダルを獲得したキャリアがあります。
2016年、31歳の時に仕事に集中するため一度代表を引退しますが、2019年のオリンピック予選から代表に復帰し、経験豊富な攻守の要として活躍しています。
ホッケー用品メーカーRITUALをスポンサーに持ち、スティックVelocity95を使用しています。

出典)RITUAL HOCKEY ALEGRE David選手紹介記事

出典)zimbio.com ALEGRE David選手紹介記事

対アルゼンチン戦の個人スタッツ

2020.2.7 FIH Pro League アルゼンチン対スペイン」のアレグレ選手の個人スタッツを見ていきたいと思います。

個人スタッツを見てみると、残念ながら際立った数字は見られませんした。
キラーパスで絶対的なシーンを演出するアレグレ選手のプレースタイルは、個人スタッツ上からは特徴が表れにくいようです。
アレグレ選手の凄さは、次のプレーシーンをご覧ください。

対アルゼンチン戦のプレーシーンを徹底分析!

針の穴を通すような高精度パス

スペインの名門チーム、Club Egaraでプレイする36歳のベテラン選手の#13アレグレ選手。ポジションはMFが主だがFWをこなすこともある。36歳はホッケープレイヤーとしては高齢だが、身体のキレはまだまだ健在だ。
豊富な経験と高い技術があり、スペイン代表では中盤~トップ下のエリアで躍動する。全身のバランスが素晴らしく良い選手であり、広い視野から繰り出されるキラーパス、スペースを正確に認識したレシーブ、確実にボールを保持するドリブルが確実に日本代表の脅威となるだろう。
そんなアレグレ選手の注目シーンとして、「Q1の終盤に魅せたキラーパスのシーン」を紹介したい。

スペインは右サイドにボールを展開し、右のインサイドハーフにボールを当てる。ここでアルゼンチンの厳しいマークを受けながらも、#21ルイズ選手が中へ切り返す。瞬時に空いたコースへ顔を出しボールを受けるアレグレ選手。
この時スペインはアルゼンチンの3-3-4に対し、3-4-3と中盤の枚数を増やし数的優位を生んでいた。結果、アレグレ選手が相手陣内中央のエリアで前を向きながらボールを受けることができた。
この時、アルゼンチンはすぐさまチェックに行けず、アレグレ選手にルックアップしながら前を向くチャンスを与えてしまう。このわずか1秒ほどの時間の中で、アレグレ選手は左サイドからサークルトップ付近に走りこむ味方を認知する。そして3人のDFの間を抜き、味方のフォアに流れ込むような正確なパスを送った。
結果、スペインはフィールドゴールで得点し、アルゼンチンに1点を返すことになる。アレグレ選手にコートの中央のエリアで前を向かせることは、非常に危険であることが分かるシーンだと言えるだろう。彼は中央のエリアでボールを受けた時、縦やサークル45度付近への難しいパスを成立させることができる選手であり、高いレシーブ・ボールコントロール技術、空間認識力、パス能力を持つ素晴らしい選手であることが分かる。

まとめ

アレグレ選手は国際試合出場が272試合ととても多い経験を持つスター選手です。
ちなみに、サッカー日本代表の国際試合出場歴代1位は遠藤保仁選手152試合。サッカー世界歴代の代表キャップ数ランキング1位はアーメド・ホッサム(エジプト)184試合。
この数字と比べると、アレグレ選手が凄まじいキャリアの持ち主であることがわかります。

ちなみに、ホッケーの代表キャップ数がなぜ多いのでしょうか。
気になったので当クラブのゲーム分析アナリストに聞いてみました。

  1. フル代表の大会数が多い
    ホッケーにフル代表の大会として、オリンピック、FIHワールドカップ、FIHプロリーグ、ほか各地域の大会があります。特にオリンピックにフル代表として出場するかどうかが、サッカー、ラグビーとの大きな違いです。
  2. 選手交代制限がない
    ベンチメンバーもほとんど出場することができます。そのため、若いうちからキャップ数を稼ぐことができるようです。
  3. 連日での試合がある
    サッカーだと国際試合の翌日に試合は行われていないと思います。ホッケーの場合は、一部の国際大会(招待制の4ヶ国大会等)において、金土日で総当たり戦を行い、別日で三位決定戦、決勝を実施するケースがあります。

大きなものとして上記3点の理由が挙げられるようです。
サッカーよりホッケーの方が国際試合が多いなんて意外ですね。また一つホッケー豆知識が増えました。

フル代表のトップレベルのプレーが見られるオリンピックでは、今回ご紹介した男子スペイン代表のアレグレ選手のきらりと輝くプレーに注目ください。
また、アレグレ選手とマッチアップする日本代表の司令塔MF田中世蓮選手の活躍にも期待です。

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