関東社会人リーグ 1-2部入替戦
駒沢オリンピック公園第一球技場(世田谷区)
◯Blue Panorama HC(2部1位) 1-0(前半1-0)一橋クラブ(1部7位)
前半34分 石井唯一 1-0
秋晴れの心地良い気候のなか、運命の一戦を迎える。
今シーズン最終戦にして、今季最大の目標である1部昇格をかけた入替戦。
駒沢オリンピック公園第一球技場の綺麗なピッチと昇格を見届けようと応援に駆け付けてくれたメトロメンバーを前にいやが上にもテンションが高まるBP。
舞台は整った。あとは勝つだけ。秋の高い空に試合開始のホイッスルが鳴り響く。
前半序盤は、気持ちが入りすぎたのか、なかなかペースがつかめないBP。1部で戦ってきた一橋クラブ選手との間合いがつかめず、競った局面でのボールロストが目立ち、一橋クラブがペースを握る。
しかし、GK清水を中心としたDF陣が容易なサークルインを許さず、一橋の攻撃を跳ね返していく。
すると徐々に間合いを掴み、相手とピッチに慣れてきたBPがペースをつかんでいく。
スタートメンバーがゲームを落ち着かせた後、交代して投入された1列目の川口、桑原、武田が前線より厳しいチェイシングを開始。相手のパス精度が悪くなったところを2〜3列目がインターセプトや1vs1でボールを奪い、素早くCF厚川にボールを預ける戦術で攻撃に厚みを出すことに成功。一橋を攻め立てる。
また、相手のMFに入ったボールをBP中盤の勝又、長谷川、榊原が粘り強い守備で相手を前に向かせず、攻撃のリズムをつくらせない。
前半の中頃、チェイシングと粘りの守備からチャンスが生まれる。榊原が相手MFに入ったボールをカット、素早くFW神長へ。神長と相手GKと1vs1となるビッグチャンスを迎えるが決めきれない。
その後は一進一退の攻防が続き、そのまま前半が終わるかと思われたところで試合が大きく動く。
34分、右サイドのスペースにパスが出され、交代でRIに入った主将の香山がこれに反応。一気に右サイドを駆け上がり、サイドラインぎりぎりのところでボールをトラップしゴール前にセンタリング。これが相手の反則を誘発し、この日両チームを通じて初のPCを獲得。この試合のハイライトプレーとなる。PCの第1シュートは防がれ、そのリバウンドボールが左に詰めていた石井のもとへ。これを石井が執念で押し込み、前半終了直前に待望の先制点が生まれる。
後半は開始から前半の勢いそのままに優位に試合を進める。安定したDF陣が積極的に攻撃参加。RH斉藤が最終ラインからオーバーラップしシュートを放ったり、LH矢ノ下は運動量豊富に相手横パスのインターセプトから攻撃につなげるシーンが多くみられた。
その中、後半10分頃、厚川がタメを作り、FWの川口に決定的なパスを供給。これを川口は相手を引きつけつつリバースシュートを放つも、相手GKの好セーブで得点には至らない。その後も追加点をあげたいBPは何度も一橋ゴールに迫るがゴールを決めきれない。
終盤にかけて、残留の為には得点が必要な一橋クラブは1部のプライドをかけ、徐々にペースアップしゲームの主導権を握っていく。
それでもシーズンを通して高いパフォーマンスを発揮している多和田、チームの精神的な柱で存在感ある片山のセンターバックコンビが相手に決定的なチャンスを与えない。高い位置からプレスを仕掛ける一橋に対して、矢ノ下のスクープや多和田のスイープヒットでこれを打開していく。
しかし、試合終了直前に一橋にPCを取られ、この試合最大のピンチを迎える。決まれば同点、SO戦に繋がる局面であったが、これをDF陣が気迫で跳ね返したところで、試合終了のホーン。歓喜に包まれた。
今シーズンは3部から2部へ昇格したばかりで変化の多かったシーズン。本当に様々なことがあった。
それでも、全試合真剣に熱く戦った結果、入替戦の舞台に立つことができ、勝利を納め、1部昇格をもぎ取り、わずか2年間で3部から1部へと駆け上がる事ができた。
この実績を自信に変え、来シーズンも新たな舞台で躍動を目指します。
最後に多くの方に応援観戦頂きまして、誠にありがとうございました。