<男子>オーストラリア代表を徹底分析! Vol.4 ピックアッププレイヤー編

今回は、オーストラリア代表のなかで特に注目してほしい選手のプロフィールとプレーシーンをご紹介していきます。

オーストラリアを徹底分析! 記事一覧

MF#17 ザレウスキ選手に注目!!

私たちが注目したオーストラリア選手は、2019年FIHプロリーグのMVPに選出され、オーストラリアの主将も務める29歳の司令塔ザレウスキ選手(背番号17)。“Moose(ヘラジカ)”の愛称で知られる彼のポジションはMF、主にセンターハーフを任されている。20歳からオーストラリア代表となり、代表191試合出場。中盤でのパスワークで試合を組み立てるプレースタイルである。当大会での活躍が評価され、2019年FIH プレイヤー・オブ・ザ・イヤー候補にもノミネートされる。
なお、苦手なプレーはスピード、趣味はサーフィンである。

出典)Hockey Australia プレイヤー紹介

出典)SPORTSTAR

出典)Wikipedia ヘラジカ

対ベルギー戦の個人スタッツを紹介

2019年FIHプロリーグ決勝戦の対ベルギー戦のザレウスキ選手の個人スタッツを見ていきたいと思います。

試合の動画はこちら!

2019.6.30 FIH Pro League オーストラリア対ベルギー

https://fih.live/

【アクセス方法】HOME > FIH Pro League Men > 2019.6.30 Australia vs Belgium

攻撃の指標となる「パス数」「サークル侵入数」「枠内シュート数」と、守備の指標となる「タックル数」「ブロック数」が、チームトップクラスの結果を残しています。
攻守の要として、オーストラリアの勝利に貢献しました。

対ベルギー戦のプレーシーンを徹底分析!

広い視野と的確な位置取り

1Q6分付近(残り時間9:00)付近に、ザレウスキ選手の「ポジショニングの良さ」「視野の広さ」「レシーブテクニック」が発揮されているシーンがあります。
自陣ライトのハーフスペース付近で、ベルギーのDFと駆け引きをしながらボールを貰うシーンがあります。
最初は味方FWの準備が出来ていなかったためボールを後ろに戻します。その後、こまめに前方のスペースをルックアップし、状況を把握している様子がわかります。
自陣からビルドアップする際は、この中盤のポジションで前を向き、前線にパスを供給する選手がいると、相手にとって脅威となります。
この試合各所で見られますが、状況判断も早く的確で、中央が崩せないと判断すると、サイドに素早く正確なボールを散らしていくので、守備側はマークをずらして対応せざるを得ず、オーストラリアは数的優位に攻撃を展開することができています。

四足歩行動物のような低いタックル

ザレウスキ選手が特徴的な2つの守備を披露してくれているシーンがあります。
1つ目のシーンは、3Qの5:20付近からベルギーFWがボール・ウィズ・ランニングで、左サイドからオーストラリアのサークル内へ侵入を試みるシーンです。
相手FWがサークル侵入までのスピードに乗っているシーンでは、対人したザレウスキ選手は高い重心のまま、ワンハンドのジャブタックルにて対応しています。
2つ目のシーンは、直後のベルギーFWが巧みなスティックワークと3Dドリブルを駆使してオーストラリアのサークル内に侵入するシーンです。
ベルギーFWはサークル侵入とともにキープ姿勢に変わり相手の反則を狙う動きになりスピードが落ちます。
そのタイミングで、ザレウスキ選手をはじめとした、オーストラリアのDFはしっかりとスティックダウンが出来ています。
これによってFWのシュートコースとドリブルコースは限定されるので、数的優位かつスペースに限りがあるサークル内では、このスティックダウンによるディフェンスは有効と言えるでしょう。

まとめ

今回は、男子オーストラリア代表の注目選手(ザレウスキ選手)をご紹介しました。
愛称となっているヘラジカですが、体長2メートルを超える世界最大のシカ科で、脚がすらっと長く、水場を好む動物とのことです。
そう言われると、手足が長く、サーフィン好きのザレウスキ選手に似ています。また、大型のヘラジカは人間が恐怖を抱くほど大きく、厄介な相手という印象からこのような愛称が付いたとのではないでしょうか。

実際のプレーシーンでは、常に的確なポジショニングをとり、相手の隙をついてワンプレーで優位な状況を生み出します。
守備では、ヘラジカのような長い手足、柔軟性を活かした低いタックルで、相手に楽なプレーをさせません。
まさに、攻守においてオーストラリアの要となっている選手です。

相手のことを知ればホッケーを10倍楽しめるはず!
来年の日本対オーストラリア戦では、#17 ザレウスキ選手のプレーに注目してみてください。

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